$ 0 0 ときどき、孤独。ひとりぼっち。誰もいない場所から、君を呼んでみる。「ねえ、何処にいるの?」返事を待って、沈黙。それから、静寂。却って寂しさは増すばかり。ぼくは耳を澄ます。どんなにちいさな音も聴き逃さないよう、じっとしたまま。何もない闇、ときどき暖かくて、ときどき冷たい。方位磁針は持ってるけど、こんなに暗い場所じゃ役に立たない。楽園から遠く離れて、ぼくは此処にいる。自分があまりにも滑稽なので、すこしおかしくなって笑った。ぼくの笑い声だけが、がらんとした夜に響き渡った。